仕事内容

バスガイドとバス運転手の関係性は○○だ!泊まり仕事を例に解説。

バスガイドとバス運転手の関係性は○○だ!~泊まり仕事を例に解説~仕事内容

あのバスガイド、運転手とデキてるんじゃないの??

そう思ったことありませんか?

例えば修学旅行で貸切バスを利用して、バスガイドさんとバス運転手が同じ旅館・ホテルに宿泊するのを見て、あんなことやこんなことを想像(特に男子)された方は多いんじゃないかと思います。

実態はどうであれ、確かに仕事中の様子(二人で協力して仕事をしている姿、休憩中に仲良く談笑している姿等)を見ているとそう思われても仕方ないかもしれません。

ただしこういう考えをお客様がするのは勝手ですが、これからバス運転手を目指す方(特に貸切バス運転手)は勘違いしてはいけません。

バスガイドさんとバス運転手の関係性の実態をしっかりと把握しておかなければ、入社後に痛い目を見るでしょう。

この記事では、現役バス運転手である僕の経験をもとにバスガイドさんとバス運転手の関係性を、仕事の流れを交えながら詳しく解説していきます。

この記事を読めば、バスガイドさんがいる場合の仕事の流れを理解できるとともに、バス運転手としてバスガイドさんとどのように向き合えばよいかを理解することができます。

特にこれからバス運転手(特に貸切バス運転手)を目指す方に読んでいただきたいです。

↓筆者の自己紹介

roi自画像✓20代未経験でバス運転手に転職
✓一般・高速・貸切に乗務経験あり
✓入社3年目で運転・接客技術の社内コンテストで優勝
詳しくはこちら

※ここに記載した内容は特定の会社・団体・組織・個人を指すものではありません。またバス会社や仕事によって状況は異なるので、この記事の内容がすべて当てはまるわけではない事をあらかじめご了承願います。

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バスガイドさんとバス運転手の関係性(結論:ビジネスパートナー)

まず結論から言うと、

バスガイドさんとバス運転手の関係性は、

「ビジネスパートナー」

と言えます。

現役の貸切バスの運転手さんが見ると、少々ドライな表現だなと感じるかもしれません。

しかし、これからバス運転手を目指す方や貸切バスでバスガイドさんと仕事をしたことがない方は、これぐらいの認識でちょうどいいと思います。

ビジネスパートナーと言っても、仕事以外の話を全くしないわけではありませんし、必要以上に心の壁を作る必要はありません。

初めての方とペアを組む時などは、打ち解けるために雑談をすることもあります。
身の上話や、相談したり相談にのったりすることもあります。

しかし、あくまでも「ビジネスパートナー」としての意識をもち、いくらバスガイドさんと仲良くなったとしてもお客様の前では緊張感を持って仕事をすることが重要です。

理由:二人三脚で協力しなければいい仕事はできない

それではなぜ「ビジネスパートナー」と言えるのか。

それは、貸切バスの仕事はバスガイドさんと運転手が二人三脚となって協力し合い、時に助け合うことで、初めていい仕事ができるからです。

いい仕事とは、無事故やトラブルなく行程を終える事のみならず、お客様にとって安全で快適で楽しい旅をしていただけることです。

貸切バスの仕事はイレギュラーなことが多々発生します。

〇急な行先の変更
〇行く順番の変更
〇行程が大幅に遅れる
〇お客様の体調不良

などなど、もちろんすべてのイレギュラーに対応できるわけではありませんが、できるだけお客様の意向に沿えるように動きます。

これらのイレギュラーに対応するときにバスガイドさんとの協力が欠かせません。
お客様に違和感を感じさせないようにバスガイドさんと役割分担して何事もなかったように自然に振る舞うのです。

せっかくの楽しい雰囲気に水を差さないようにしなければなりません。

しかし、それぞれが別々に頑張ってもちぐはぐするだけでお客様に違和感や、時に不安感を与えてしまいかねません。

例えば一般道で事故渋滞が発生して、全く進まなくなってしまった場合。

そのまま渋滞にハマると、その日全体の行程に影響するため添乗員さんと話し合った結果、余儀なく行先順の変更をすることになりました。

そんな時、バスガイドさんとバス運転手それぞれの心情は、

バスガイドさん
〇車内のいい雰囲気に水を差してはいけない。
〇目的地が変更となり走行ルートも変わる為、ガイドする内容を変更しなけらばならない。

バス運転手
〇現在地から新たな目的地までのルートを考えなければならない。
〇新たな目的地に何時に到着するか計算する。

バスガイドさんは新たな目的地までの所要時間から逆算してどのようなことを話すか考えますし、走るルートによってガイドする内容も変わってくるでしょう。

バス運転手も所要時間があまり変わらなければ、できるだけガイドさんが話しやすいようなルートを選んで走る事もあります。
また、ガイドさんの話が間延びしないように、できるだけ最短ルートを選んで走行する場合もあります。

このように特にイレギュラーなことが発生した時は、お互いの仕事がお互いに影響します。

それぞれが情報共有しながら協力体制をとることで、できるだけお客様に違和感を与えることなく何事もなかったように、行程を進めていくことができるのです。

以上からバスガイドさんとバス運転手は、一つの仕事を円滑に進めていくための「ビジネスパートナー」と言えるのです。

具体例:バスガイドさんとの仕事の流れ

更にバスガイドさんとバス運転手の関係性を理解していただくために、具体例を用いて解説します。

貸切の仕事も様々あるのですが、ここでは1泊2日の修学旅行を例に、バスガイドさんとの泊まり仕事をそれぞれのパートに分けて解説していきます。

出庫前

出庫前の点検や準備を終えると、ガイドさんと打ち合わせを行います。

配車地へ回送中

回送中ガイドさんは「ガイド席」に座っています。
左折時はガイドさんも一緒になって、巻き込み確認や横断しようとしている歩行者や自転車がいないか確認してくれます。

回送中はお客様がいないので、二人だけの空間になるのですが、沈黙が続くこともあります。
僕はそんなに積極的に話すタイプではないので、ガイドさんがよく話す人であれば聞き役になって会話しますし、あまり話さない人であればその日の仕事のことについて再度確認します。

配車

配車地に到着すると添乗員さんと合流し、ガイドさんと一緒に仕事の流れや注意点など打ち合わせをします。
生徒さんたちから配車地まで距離がある場合は、ガイドさんが迎えに行くこともあります。

実車

生徒さんたちが乗車完了すると、いよいよ出発です。
ガイドさんの楽しいトークに車内は大盛り上がり。

ガイドさんにもいろんな人がいますが、盛り上げ上手なガイドさんは運転している僕が聞いてもクスっと笑ってしまうようなトーク力で、毎回感心させられてしまいます。

外の風景について話し始めると、運転手も話の内容を聞きながら、話し終わる前に通り過ぎないようにすこし速度を落としたりして、ガイドさんと呼吸を合わせて走行します。

また走行ルートによってガイドの内容も変わるので、突発的なこと(事故渋滞、通行止め等)が無ければ、事前に打ち合わせしたルートを走行して目的地に向かいます。

目的地到着

目的地にもよりますが、ガイドさんが先導して案内していきます。
一通り案内するとガイドさんだけバスに戻ってくることもあります。

「生徒さんたち反応が良くてやりやすい。」
「○○の席に座ってる子、調子が悪そう。」

など今回のお客様の話をしたりして過ごします。

泊地到着

泊地に到着し降車完了すると、バスの駐車場にバスを停めます。

バスガイドさんは車内を、運転手は車外をできる範囲で掃除します。
車外は会社でするようにしっかりとはできないので、先に終わった場合は車内を手伝うこともあります。

掃除が終わるとチェックインして部屋に入ります。もちろんガイドさんと部屋は別々です。

部屋に入ったら後は翌日の出勤まで自由行動の場合や、食事が付いていれば、食べに行く時間を決めて一緒に食べに行くこともあります。

宿についたら自分のペースで過ごしたい人、みんなでワイワイ過ごしたい人、それぞれ違いますので、一緒に行く人によって変わってきます。

仮に一緒に食事をする事になったら、食事をしながら翌日の打ち合わせや出勤時間の確認等を行います。

実車

2日目は生徒さん達とも打ち解けているので、ガイドさんの楽しい話で朝から盛り上がります。
一般道であれば、だいたい立ったまま生徒さん達の方を向いてガイドするので、運転手は、アクセル、ブレーキ、ハンドルに神経を集中して、なるべくバスを揺らさないようにします。

ガイドさんが安心して仕事に集中できる環境を作るのも運転手の仕事です。

会社へ回送中

全ての行程を終えて、生徒さん達の降車が完了すると、会社に回送で帰ります。

無事に終えた達成感を早く会社に帰りたい気持ちから疎かになりがちなのですが、降車後に忘れ物が無いかガイドさんと一緒にしっかりチェックします。

特に学生さんたちは忘れ物が多いので、シートの下隙間などに落ちてないかよく確認します。

忘れ物がなければ回送で会社に帰ります。

掃除

会社につくと、バスガイドさんは車内、運転手社外と役割分担をして掃除します。

特に学生さんだと、お菓子のクズ落ちていたり、窓ガラスを触って指紋がたくさんついていたりするので、車内の掃除は結構大変だと思います。

掃除が終わると、

「お疲れ様でした。またよろしくお願いします。」

と挨拶をしてバスガイドさんとの仕事は終了となります。

【まとめ】バスガイドとバス運転手の関係性は○○だ!バスガイドさんとの泊まり仕事を例に解説。

バスガイドさんと仲良くなってもいいですが、いくら仲良くなったとしても、お客様の前では緊張感を持った仕事を心がけましょう。

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