グーグル検索でブログを書くためのネタ探しをするために、
「バス運転手+○○」
と様々なキーワードで検索していたら、気になるキーワードを見つけてしまいました。
それは、
「バス運転手 態度悪い」
です。
バスの運転手さんって態度悪い人多くないですか?わかる人います?
— SAKU フォロバ100🍀 (@SAKUO72O) July 2, 2022
バスの運転手死ぬほど態度悪いんだけど💢
— 即死/FPS (@unlc_kingkonose) June 27, 2022
バスの運転手態度悪い
仕事したくないだったら辞めればいいのに!— きぃたん🥚心拍確認待ち (@kyitann321) May 14, 2022
同じキーワードでツイッターで検索してみても、出るわ出るわのオンパレード(笑)
同じバス運転手として悲しい気持ちになると同時にふと、
「僕もお客様から同じように思われていないかな??」
と不安になりました。
そこでこの記事では、どのような場面で「態度悪い」と思われるのかその具体例を示し、バスの運転手の態度が悪くなってしまうメカニズムを解説していきます。
さらに、お客様からの悪い評価はバス運転手自身に跳ね返ってくるため、態度が悪いと思われないようにするにはどうすればいいのか、
現役バス運転手の立場から、バス運転手目線でこれから転職を考えている方にアドバイスができればと思います。
↓筆者の自己紹介
※ここに記載した内容は特定の会社・団体・組織・個人を指すものではありません。またバス会社や仕事によって状況は異なるので、この記事の内容がすべて当てはまるわけではない事をあらかじめご了承願います。
どのような場面で態度が悪いと思われるのか
そもそもどのような場面で態度が悪いと思われるのか?
それはお客様と接するタイミングです。
当たり前のことですが、お客様と接するときが最も運転手の表情や言動、行動をお客様から見られます。
ここで質問です。
問:バス運転手の仕事を大きく3つに分けた時、一般路線・高速路線・貸切の中で1日当たり最もお客様と接する回数が多いのはどの仕事でしょうか?
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答:一般路線バス。
一般路線バスは、バス停ごとにお客様の乗降があり、乗車券や予約もいらず手軽に利用できるため、不特定多数のお客様が乗車されます。
お客様からすれば、最も身近に感じるのがこの一般路線バスの運転手ではないでしょうか。
バス運転手と言えば、一般路線バスの運転手を思い浮べる人も多いと思います。
つまり、
「一般路線バスの運転手がお客様と接する時。」
が最も態度が悪いと思われる可能性が高くなるタイミングなのです。
具体例を挙げれば、
✓運賃を支払う時
✓行先を訪ねるとき
などです。
高速路線バスや貸切バスと比べて不特定多数のお客様と接することになる一般路線バス運転手は、それだけお客様から悪いイメージを持たれる可能性が高いと言えるのです。
なぜバス運転手は態度が悪くなるのか
バスにほとんど乗る機会がない方は、
「そもそもこんなにネットに書き込まれるほどバスの運転手って態度が悪いの?」
と疑問に思う方もいるかもしれません。
現役のバス運転手の僕から言わせてもらうと、
「確かに態度が悪い運転手は多いです。」
僕自身も接客が親切丁寧ではないので、お客様から見たら態度が悪いと思われている時もあるかもしれません。
またプライベートでバスに乗りますが、お世辞にも態度がいいとは言えない運転手が多いと感じるのも事実です。
しかし、ほとんどの運転手は新人の頃はそうではなかったはずです。
バス運転手になろうと思った動機はどうであれ、心機一転頑張ろうと一生懸命に、仕事をしてきたと思います。
新人の頃はお客様からの質問や要望にもできるだけ応えようと頑張る気持ちがあります。
そんな気持ちは、自然に乗降時やICカードチャージの時の表情や声のトーンに現れるものです。
しかし年月が経つと、いつしかぼそぼそ喋ったり、声のトーンが怒ったようになり、ムスッとした表情になってきてしまうのです。
当たり前ですが一般論としてその様な接客は良くないですし、バス運転手の心の持ちようでいくらでも変えることができるのも事実です。
しかし、これには一般路線バス運転手を取り巻く労働環境にも、態度が悪くなってしまう一因があるのです。
〇乗客からの理不尽なクレーム。
〇バスの運行の妨げをする一般車が多い。
〇ラッシュ時は立席のお客様も多数いるので車内事故が起きないように神経を使う。
〇仕事内容をバス車内のドライブレコーダーで常に録画されている。
〇運行時刻より遅れるとお客様から怒られ、早くなると会社から怒られるため時間管理がシビア。
〇事故を起こすと最悪逮捕されるリスクがあるにもかかわらず、それに見合った給料ではない。
こんなことを言うと、
「言い訳をするな。どんな職業でもきつい事はあってそれでもちゃんと接客をしてくれる人はいる。」
とおっしゃる方もいるかもしれません。
ただバスの運転手として長く働いてきた身として言えるのは、他の職業にはない非常にストレスが溜まる環境にさらされていることは間違いありません。
日々神経をすり減らしながら仕事をしているうちに、初心の頃の気持ちが無くなり、いつしか無愛想になってしまうのです。
昔は態度が悪いどころか怖いバス運転手も多かった
とは言うものの、昔のバス運転手は今では即苦情になりそうな怖くて威圧的なバス運転手もいました。
乗客に対してバスに乗せてやってる感を隠さずに出し、変な一般車に対して直接怒鳴りつけたりすることもありました。
僕が小学生だったころのエピソードを一つ。
小学生の頃乗った路線バス。
田舎を走る路線だったので乗客は僕一人。
バスはたまにしか乗らなかったので、ちゃんと降りれるかなとドキドキしながら乗っていました。
すると突然少し強めのブレーキと共にバスが停車すると、
「どこ見て走ってるんだ!!ボケ!!」
と大きな声で怒鳴り声が聞こえてきました。
信号待ちの時に車の隣にバスをつけて、運転席の窓を開けて直接怒鳴っていたのです。
今ではそんなことしたら即苦情がくるのでそんなことできません。
昔と比べてバス運転手は柔らかくなっているのは確かですが、それでも態度が悪いと言われてしまうのです。
これは極端な例かもしれませんが、それでも昔と比べて社会が寛容ではなくなっていますし、お客様がバス運転手に求めるものも高くなっているのです。
苦情になれば運転手自身の評価に響く
バスの利用者数が減少しているため、どこのバス会社もサービス向上により少しでもバスを利用してもらえるように躍起になっています。
そのためバス運転手に対しての苦情に非常に敏感です。
お客さまや一般車からの苦情が無いのはもちろんとして、定期的にバスのドライブレコーダーで接客の様子を定期点検しているバス会社もたくさんあります。
そんな中で苦情がくるのは運転手の評価に直結します。
苦情が来るとドライブレコーダーのチェックや聞き取り調査にはじまり、再発防止で再教育されることもあります。
時に理不尽なクレームに対しても、それを誘発したのは運転手側にあるのではないかという目で見られることもあります。
態度が悪いなんてちょっとしたことなんて思っていると、苦情に繋がれば運転手の今後にも影響する可能性があるのです。
無になればバス運転手はもっと楽になれて強くなれる
とは言うものの僕もバス運転手をしているので気持ちは分かりますが、イライラする場面は多々あります。
しかし、それが原因で態度が悪くなってしまって苦情をもらうのは馬鹿らしいことです。
確かに態度が悪くなってしまう要因はたくさんありますが、短期は損気。
何があっても動じず平常心を保って接客をすれば態度が悪いなんて思われることはなくなると思います。
乗客や一般車に腹が立っても「無の心」でいられたら、バス運転手はもっと楽になれますし、強くなれます。
笑顔で声のトーンを上げて接客する必要はありません。
特別なことをしようと考える必要はありません。
路線バスの仕事は1日がとても長いです。
心が疲れたり精神的に病んだりしないよう、「無の心」で接客をするのが長くバス運転手を続ける秘訣です。
【まとめ】バス運転手はなぜ態度が悪いと言われるのか?その理由と解決策を詳しく解説します。
バス運転手はストレスの多い職業です。
イライラすることや腹が立つことに遭遇した時、そのたびに真に受けていたら誰しもいつしか態度が悪くなってしまいます。
態度が悪くなるだけならまだいいかもしれませんが、お客様から苦情がきて会社からの評価が下がれば、最悪バス運転手として仕事を続けることが難しくなるかもしれません。
何があっても「無の心」でスルー出来れば、もっと楽に楽しくバス運転手を続けていけるでしょう。